新たなる伝統への流れ (6)

学校評価

2014年09月01日更新

 平成15年度から平成24年度までの10年間、本校の学校評価のあり方は大きく変化してきた。

 平成15年度は、それまでと同様に、学校がかかえる問題について職員同士で改善策を出し合うという、いわゆる「内部評価」のスタイルであった。そこで議題となっていたのは、ちょうど前年度から「週5日制」が完全実施されたこともあり、「授業時数をいかに確保するか」、「少ない時数でいかに学力を向上させるか」というものであった。

 具体的には、当時行われていた「自学自習支援事業」のあり方、少人数指導(習熟度別学習)の問題点、学校行事の精選、会議の厳選、家庭学習習慣の育成など多岐にわたる。「入学早期に高校の学習法を身につけさせるべき」「理数科の研究発表のような課題学習を普通科でも行えないか」など、現在の「北雄合宿」や「知の探究」につながる意見も出された。また、「授業レベルを引き上げるために互いに授業を参観できるシステムを構築すべき」という提案や、自主自律の精神を育成するために「朝の連絡は可能な限り掲示板で行う」や「チャイムを鳴らさない」などといった大胆な意見も出されていた。

 いわゆる「外部評価」が導入されたのは平成16年度以降である。それまで各授業で個々に行われていた授業アンケートを「生徒用学校評価アンケート」として共通化し、さらに保護者に対して「保護者用学校評価アンケート」を行った。

 生徒用アンケートでは、授業・進路指導・生徒指導・その他(秋田高校に入学してよかったと思うかなど)の項目について生徒の意見を聞いた。保護者用アンケートでは、「学校は教育方針を分かりやすく伝えているか」、「学校は保護者の要望を取り入れているか」、「学校からの進路情報は役立っているか」などの質問のほか、授業・進路指導・生徒指導・学校全般について自由に意見を述べてもらう構成であった。現在行われているアンケートは、これより若干質問項目が増えているものの、基本的には同じである。

 このような学校評価の変更を受けて、平成17年度からは、7月に生徒用アンケートを実施し、12月に2回目の生徒用アンケートと保護者用アンケートを同時に実施するというスタイルがほぼ固まった。現在では、外部評価として生徒用アンケートを年2回、保護者用アンケートを年1回実施し、内部評価を年1回実施するというスケジュールになっている。

 外部評価を通して、学校側の努力を理解していただいていることが直接伝わり教職員の自信につながる一方、いき届かない点についてはご指摘をいただき、改めて課題を意識するよい機会になっている。外部評価を導入した当初、会議でよく言われたことの一つが「内部評価と外部評価の関連性」であった。外部評価と内部評価を実施してもうすぐ10年になる今、この問題は、今また考えるべき時期に来ているのではないか。今後、学校評価をさらに効果的なものとすることで、生徒・保護者・学校の連携を密にし共通の問題意識をもって課題解決を図ることが大切である。

 なお、学校評議員による「外部評価」は毎年2回実施され、貴重なご意見をいただき、大いに改善に役立っている。今後は「学校関係者評価」などにもさらに力を入れ、開かれた学校を目指したい。

平成24年度 保護者用「学校評価アンケート」集計結果(一部抜粋)
◎調査票配布日 12月12日