アジア・アフリカの手仕事を訪ねて 第一回中央アジア(1)

職業等
小松クラフトスペース店主
執筆者
小松 和彦
卒業年
(H07卒)

9月中旬から23日間に渡って中央アジア三カ国(ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン)を父と一緒に巡ってきました。
現地では刺繍布・スザニや陶器などを蒐集してきました。

スザニはウズベキスタンとタジキスタンの一部の民族の中で代々伝えられてきた刺繍布。地域によってデザインに特徴があります。
現在、中央アジアに住む人々のほとんどがイスラム教徒ですが、スザニのデザインの中には、古代ゾロアスター教の宗教観が遺されているとも言われております。

タジキスタン北部の町・ホジャンドで行われていたお祭りでは、民族衣装を着た人々が家に伝わった自慢のスザニを持ち寄って集まっていました。周囲50キロ圏内の山地に住んでいると言っていました。
町はソ連時代に近代化が進められ、モスクがあることを除けば今のロシアの町とさほど変わりはありませんが、祭り会場の一角だけは、シルクロードの時代の空気に包まれていました。

スザニ作りで有名な村・ショフィルカーン(ウズベキスタン)。代々村の女性たちによってその手仕事が継承されてきました。
一針一針緻密なスザニを刺していくのを見ていると、気が遠くなりそうです。

元々、スザニは婚礼の嫁入り道具として、花嫁の母親が娘に「幸せになってほしい」という願いを託して作られたそうです。
家族に対するひたむきな愛情から生み出された刺繍として、どこか東北の刺し子に通じる心を感じます。

スザニ売り場があるウルグッド(ウズベキスタン)の土日バザール。観光客相手に多くの女性たちが手にスザニを広げて懸命に売り込みます。

ここはアンティークのスザニが手に入るバザールとして10数年前に有名になり、その頃は海外から多くのバイヤーが集まったといいます。
今ではその熱が冷めたのか、バザール自体はかなり落ち着いた感じになっておりますが、売り手のおばさん達の気合いの入った商魂(?)はまだまだ健在です。

カテゴリー
県内から
掲載日
2010-10-25

小松 和彦 さん からのメッセージ

秋田駅前の工芸ギャラリー・小松クラフトスペースを主宰している小松和彦と申します(95年卒)。

私とご隠居(父)は手仕事の布や工芸品を求めて、年に数度アジアやアフリカの国々に出掛けています。旅の中で見てきた世界の人々の様子を、不定期になると思いますが少しご紹介していこうと思います。

小松クラフトスペース店主 小松 和彦 さん (H07) プロフィール