昭和 42 年卒同期会 150 周年記念に母校へ電子黒板 3 台寄贈

母校に寄贈した電子黒板はスタンド付き 65 型のタッチディスプレイ型。ディスプレイのサイズは幅 144 センチ、高さ 81 センチ、対角線の長さが 165 センチ。すばやい起動と自由に移動できる点、さらに容易なメンテナンスが魅力の大型提示装置である。
電子黒板とは、パソコンの文字や図形、写真をそのまま映し出すことが可能なデジタルホワイトボードのこと。板書にかけていた時間を削減できる上、電子黒板上に映し出された情報には、ペンツールや指によって自在に文字やマークを描くことができるため、タブレット端末などと連携して教師と生徒との間で密度の濃い双方向授業の展開が期待できるという特徴を持つ。授業効率を高める ICT ツールとして文部科学省も積極的に導入を進めている。

この電子黒板、母校には令和 2 年度末までに県教委の事業として 19 台配備されたが、普通教室への不足分や特別教室などは対象外。そこで学校側は令和 4 年度に 2 台追加購入したものの、それでもまだ授業に十分な台数には及ばない状況にあった。
昭和 42 年卒同期会(四二会)はかねてから母校創立 150 周年の節目に、貴重な青春時代を過ごした母校に何か恩返しできることはないかと話し合ってきた。なかなか名案が浮かばないなかで、今年に入って四二会は学校側に 150 周年記念事業として教育備品の贈呈を考えていることを告げた上で、現在学校で最も不自由なもの、あれば最も助かるものは何かを尋ねた。すると、学校現場でいま最も苦慮しているのが、一部の教室や使用頻度の高い特別教室に電子黒板がないという事実であることが判明した。
この情報を受けて四二会は幹事会を招集、150 周年記念事業として電子黒板を贈呈することの是非について議論した。出席者からは授業に欠かせない電子黒板がないことで先生や生徒たちに不自由な思いをさせるのは忍びない、配備は喫緊の課題であり、一刻も早く母校の窮状打開に行動を起こすべきだなどの意見が上がり、電子黒板 3 台(予算額 100 万円)の寄贈が満場一致で承認された。

大久保正樹代表幹事らが 6 月、母校に柘植敏朗校長を訪ねて目録を手渡した。席上、柘植校長は「これまで配備できなかった教室にも電子黒板を配備できて本当に助かった。
四二会の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語っていた。
3 台の電子黒板はさっそく同月から特別教室などで ICT 活用授業を支える強力な助っ人としてフル稼働している。

(昭和 42 年卒 石井 仁)