発刊のことば

秋田県立秋田高等学校同窓会長 豊口祐一

2014年09月01日更新

 秋田県立秋田高等学校が創立140周年を迎えたことを心からお祝い申し上げます。また「秋高創立百四十周年記念誌」の刊行について、編纂に当たられた委員の皆様のご労苦に深く感謝申し上げるとともに、寄稿された多くの方々その他関係各位に対し、心から御礼申し上げます。

 この記念誌は、秋田高等学校創立140周年の記念事業の一環として、平成15年9月に刊行された創立百三十周年記念誌を受け、その後の10年の足跡を記したものですが、この間の出来事として、平成23年3月11日に発生した東日本大震災を忘れることはできません。同窓の方々の中に、この地震によりお亡くなりになられた方、被災された方がおられたことは痛ましい限りです。秋田県は直接の被害を免れたとは申せ、その影響は今なお計り知れないところがあり、日々の生活に影を落としていることも事実です。

 母校に関して言えば、この10年は、少子化の波が押し寄せ、在校生の減少という結果に繋がっております。しかしながら、文武両道と自主自律の精神のもと、品性の陶冶を理念とする母校の成果にいささかの揺るぎも見られません。このような輝かしい歴史と伝統を後輩に伝えることは、我々の責務と言わざるをえません。

 母校が140周年という大きな節目を機に、さらなる未来を切り開き、新しい歴史を刻むことを祈念し、発刊のことばといたします。

(昭和34卒)